SOUNDPEATS H1ってどんなイヤホン?
今やイヤホン専門ブランドとして確固たる地位を築いているSOUNDPEATS。これまでは使い勝手を始めとしたTWS(完全ワイヤレスイヤホン)としての完成度を重視したコスパ重視のブランド、と言うイメージだった。しかしダイナミックドライバーを2機積んだTruengineあたりからそのイメージはいい意味で変わってきた。
TWSとしての完成度はそのままに、いよいよ音質にも重きを置いた商品をリリースし始めたのだ。まさに鬼に金棒といったところ。
そのSOUNDPEATSが現在クラウドファンディングサービス「Makuake」で旗艦モデルとして出資を募っているのがSOUNDPEATS H1だ。今回サンプルを提供していただき、先行して試させていただいた。早速レビューしていきたい。
詳しくはMakukakeのプロジェクトページを参照いただくとして、まずは個人的にSOUNDPEATS H1の魅力に感じたポイントを紹介していく。
>最高音質への挑戦。イヤホン専門ブランドが贈る旗艦モデルSOUNDPEATS H1(Makuake)
SOUNDPEATS H1の外観はケース・本体ともにかなりかっこいい。ケースは金属っぽくも見えるが、メタリックな塗装を施した樹脂製だ。
SOUNDPEATS H1の気に入ったポイント
歴史あるオーディオメーカーはすでに音質に十分な評価を受け、その音質を担保するためかワイヤレスへの展開は業界の中では遅い印象がある。だからオーディオとして見たときに音質は良いんだけれど、ワイヤレスイヤホンとして、つまりガジェットとして見たときの完成度は今ひとつなことが往々にしてある。
面白いことにSOUNDPEATSは全く逆のアプローチだ。SOUNDPEATSがイヤホンの販売を開始位したのが2013年(日本では2015年)、ワイヤレスイヤホンの黎明期だ。つまり創業当初からワイヤレスありきの製品設計なのだ(と思う)。だからガジェットとしての完成度が非常に高い。
そして満を持してハイブリッドドライバーを積み、最高の音質も手に入れたのがSOUNDPEATS H1というわけだ。
そんなSOUNDPEATS H1の気に入ったポイントは以下
- ハイブリッドドライバー搭載で文句なしの音質
- COMPLYのイヤーチップ付属で圧倒的な遮音性
- とにかくガジェットとしての完成度が高い
ついにBAも!ハイブリッドデュアルドライバー搭載
前作Truengineでダイナミックのデュアルドライバーを搭載したことは前述の通り。当時から「この価格でそれをやって来るか」という驚きはあった。
今作SOUNDPEATS H1ではそれをさらに超えてバランスドアーマチュアドライバー(BA)とダイナミックドライバー(DD)をそれぞれ1つずつ搭載したハイブリッドデュアルドライバーに仕上げてきた。それぞれの特徴は以下
- BA:繊細な音の表現が可能で補聴器にも使われる。基本的に高価。
- DD:和音や音の広がりの表現に優れる。安価なものから高価なものまで様々。
TWSにBAを積むことですら驚きなのに、なんとDDとのハイブリッドにしてくるとは。複数のドライバーを積む際に注意すべきは音のつながり。SOUNDPEATSの音作りは安心できる。高音は繊細でヌケが良い一方で低音もしっかりなっているのが気持ちいい。繋がりもいいし、全体的なバランスも良い。
そしてさらに驚きなのが価格。僕の認識ではBA1機の有線イヤホンでも安くて1万円からという感じ。にも関わらず、一般販売予定価格は11,980円、Makuake特別価格なら8,980円(25%OFF)。SOUNDPEATSのコスパの良さは健在だ。
COMPLYのイヤーチップ付属で圧倒的な遮音性
SOUNDPEATS H1が音質にこだわった意欲作なのはドライバーの説明でご理解いただけたと思う。それをさらに裏付けるのがCOMPLYのイヤーチップ付属という点。
COMPLYは恐らく最も有名なイヤーチップブランド。低反発素材のイヤーチップを潰して耳に押し込み、それが膨らむことで高レベルの遮音性を得られることに定評がある。
普通は別売りで、いくつかバリエーションのあるCOMPLYの中から選ぶことになるのだが、買ってみたら手持ちのイヤホンの形状と合わなかった・・・なんてことも。はじめから付属していれば当然そんなリスクは皆無だ。
インイヤーモニターのような耳にフィットする形状と相まって非常に遮音性が高い。
Bluetooth5.2、aptX Adaptive対応などソフト的にも抜かりなし
ワイヤレスイヤホンの基本性能も最新モデルらしく、申し分ない。ガジェットを買うときは「自分にはややオーバースペック」くらいが丁度いい。いつか自分の環境がアップデートされても快適に使い続けることができるからだ。
- Bluetooth5.2
- aptX Adaptive、SBC、AAC対応
- ワイヤレス充電対応
- IPX5相当の耐水
- 伝送速度40msの低遅延
だいたい全部入りと言ってもいい。さすがイヤホンを作り続けたSOUNDPEATS、よくわかっているな、という感じ。ちなみに低遅延にできる「ゲームモード」もあるのだが、通常の状態でも動画視聴レベルなら僕は遅延が感じられないほどだった。
そしてそして、細かいところが本当によくよくできている。
適当にケースに放り込んでもちゃんと充電できる もちろんUSB type-Cだ
- ケースへのフィット感、マグネットでカチッとハマるのがGOOD
- 充電はもちろんUSB type-C、充電時に光る赤LEDが端子の近くにあるのも親切
- イヤホン単体で10時間も再生できるバッテリー持ち
- タッチセンサーも丁度いいあんばい
長年TWSを作っているだけあって一日の長がある。ここが繰り返しお伝えしているガジェットとしての完成度の高さだ。
SOUNDPEATS H1の「う〜ん」なポイント
ここまではいい面ばかりを述べてきた。しかし1.2万円という高コスパを実現している以上、高級ワイヤレスイヤホンと異なる部分も当然ながら存在する。最も大きなポイントとしては以下の2つだろう。
- ANC(アクティブノイズキャンセリング)非搭載
- 専用アプリがない
ノイズに対して逆位相をぶつけて打ち消すANC、いわゆるノイズキャンセリングは非搭載だ。その代わり非常に高次元な遮音性を持っているので物理的にノイズを除去できる(ANCに対してパッシブノイズキャンセリングともいう)。
そのためアクティブかパッシブかの差はあるにせよ、ノイズキャンセル性能に不満を持つ人は少ないだろう。むしろ外音取り込みができないところが泣きどころか。
専用アプリがない点はANCの調節が必要がない以上、あまり問題にはならない。接続先の切替時にタッチセンサーを6秒長押ししてペアリングモードに入るのが手間なくらいか。
つまるところANCやアプリがなくても実用上は問題ない。でも僕からの個人的なSOUNDPEATSへのお願いとしてはアプリ開発してほしい。初期投資さえしてしまえば以降のイヤホンでは同じアプリを使い回せるし、一度アプリをダウンロードしてしまえば、SOUNDPEATS製をリピートしたくなるからだ。
これから高級路線でも商品展開していくのなら、ぜひ専用アプリの開発はお願いしたい。
・・・と思ったらアプリが2020年12月公開予定らしい(MakuakeのQ&Aに記載あり)。SOUNDPEATS H1の発送が2月下旬の予定なので、その頃にはアプリはすでにリリースされていることになる。どんなものになるか楽しみだ。
SOUNDPEATS H1を選ぶべき人
SOUNDPEATS H1をおすすめしたいのは「どんなスチュエーションも1台で、なおかつ高次元でこなしたい人」だ。
逆に場面に合わせて何台もイヤホンを使い分ける人にはおすすめしにくい。自宅でじっくり音楽を楽しむには、IEMだったり開放型のヘッドホンだったり、好みに合わせて使う。外出時にはANCが効くワイヤレスヘッドホンを使う。ランニングには防水性能に安心感のあるTWSを連れて行く。なんて人にとってSOUNDPEATS H1は帯に短し襷に長しかもしれない。
一方でもしあなたが家でも外でも全部1台で!しかも音質は譲れない!という場合にはSOUNDPEATS H1は最適解になりうる。音楽鑑賞はもちろん、映画などを見るにも臨場感・遅延のなさともに高次元だ。シーンを選ばない快適さと高音質を両立しているのがSOUNDPEATS H1なのだ。
今日のぐうの音
これまでのTWSイヤホンは誤解を恐れず言えば以下のどちらかに分類できた。
- 音質はいいんだけれど、使い勝手に難あり
- 使い勝手は最高で、音質はそこそこ
SOUNDPEATS H1はその常識を覆したモデルだ。使い勝手と音質を高次元で両立している。あなたがいま使っているイヤホンの小さな不満を解決できるのはSOUNDPEATS H1かもしれない。
しかもそれでいて価格も安いときている。気になった方はMakuake特別価格で応援購入を検討してみてほしい。
>最高音質への挑戦。イヤホン専門ブランドが贈る旗艦モデルSOUNDPEATS H1(Makuake)
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