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【万双】コードバン長財布購入から1年!艶やかにエイジングしています

こんにちは、革製品好きの るびこ です。

当ブログ「理系男子のぐうの音」で定期連載している革のエイジング記録シリーズですが、ついに1年を迎えました。

1年経ったエイジングの結果をご紹介します。
購入当初の写真も合わせて載せているので比較してみてください。

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コードバンの魅力

「革のダイヤモンド」と称される程、希少価値が高く、従来の革と比べ突出した堅牢製と美しい光沢が特徴となります。農耕馬の臀部から採れる原皮を、じっくりと鞣した後、表裏から慎重に削り、組織の更に中央部にある綿密な繊維を削り出します。この繊維は厚さ2mm弱以上の層となっており、更に磨く様に丁寧に削り層だけを残します。これが「コードバン層」です。馬1頭から採れる量は非常に少なく、また製造に約半年を要する為大変貴重な皮革となります。万双では、その中でも厳選されたものだけを製品に採用しており、コードバン独特の質感と光沢を存分にお楽しみ頂けます。

 引用:https://www.mansaw.net/wallet/

その希少性や強度から「革のダイヤモンド」とも「キングオブレザー」とも呼ばれています。 簡単に言えば馬のお尻の革です。

光沢のある質感

革の質感も独特で、エイジングが進むと光沢が出てきます。もうツヤっツヤ。本当に何か色を塗ってるみたい。

f:id:gu-none:20161020204356p:plain引用:Flying horse コードバン二つ折り財布 | BITTER オフィシャルストア 最新情報

左が新品で、右がエイジングしたものだそうです。同じ革とは思えませんよね?違和感すら覚えるレベル。

脅威のハリ感

上の写真でもう一つ違和感を覚えませんか?

二つ折りの財布を何度も開閉していると、財布の「背表紙」の部分にシワが寄ってしまうのが普通ですよね。コードバンだと、それがないんです。さすが、「革のダイヤモンド」!
ブライドルレザーと最後まで迷いましたが、これが決め手でコードバンに決めました。

ブライドルレザーも徐々に希少性が高まってきているので、買い時ではあるんですけどね。

コードバンのデメリット:水に弱い

コードバンはえてして水に弱いです。濡らしてしまうと、水滴の形でふやけたようになってしまうそうです。気をつけたいですね。

他の革でも同じですが、たまに手入れが必要なのも人にとってはデメリットかも。
うすーくオイルをなじませるだけなので、全く手間ではないんですけどね。

無名革製品メーカー「万双」の紹介

f:id:gu-none:20171024224501p:plain
引用:https://www.mansaw.net/guide/

マニアックで「知る人ぞ知る」的な革製品メーカーの万双。
メーカーの思想や購入方法について紹介します。

ロゴや主張は一切なし

後半で写真を大量にお見せしますが、万双の刻印などは一切ありません。
なんなら箱にも、ショッピングバッグにも万双の ”ま” の時もありません。

上野と神戸の直営店でしか買えない(それかネット)

万双は職人が丹精を込めて革製品を作り、それをどこにも卸さずに小さい直営店でひっそりと販売しています。百貨店では買えないんです。
その分、お求めやすい価格ながら品質はピカイチです。実際に上野の万双と銀座三越を往復して確認しましたが、万双の品質の高さと安さには正直驚きました。

アメ横にあるすんごい狭いお店なんですが、上野に行く機会があればよってみてください。店員さんと革について語り合うだけでも面白いですよ。

公式サイト▶万双 | 最高品質の革鞄 ダレスバッグ等の販売

購入当初の万双コードバン長財布

まずは1年前の状態から確認してみましょう。

ほとんど光沢もなく、むしろどちらかと言うとマットな質感です。
そして何よりムラのない表面が真新しさを訴えています。


内側のヌメ革も、まだピンとしていますね。
粉っぽいと言うか、サラサラした肌触りでした、懐かしい。

それから1年経ったコードバンは艶やかに


コードバンが中のカードの凹凸に追従しています。
細かいキズもできていますね。
細かい傷に関しては、後ほど詳しく見てみましょう。


反対側のほうがつるっとしています。
かなり光沢が出てきましたね。毎日みていると気づきませんが、購入当初の写真と比べるとその差は歴然です。


遠目にはきれいな革ですが、ぶつけた傷、こすった傷などがたくさんついています。
固いものと一緒にカバンに入れているので仕方がありません。

これもこのコードバン長財布とともに過ごした証。
私にとっては愛すべき傷たちなのです。


コバとステッチについては、流石は万双の一言。
コバはエッジこそ削れていますが、まだまだ頑丈です。むしろ柔らかくなる気配が全くありません。
ステッチのほつれはもちろん、毛羽立ちこそ確認できません。

普通は糸がほどけることから壊れ始めますが、この財布なら皮が剥がれるまで使えそうです。

さて、次は内側を見てみましょう。

内側のヌメ革こそエイジングがわかりやすいです。
光沢も出てきましたし、色がかなり濃くなっています。

また、カードの跡もできていますね。
ヌメ革一枚一枚の個性も強く現れています。


血管やシワの痕など、牛の行きた証が生々しいです。
こういった歴史を愛でるのも革の楽しみ方の一つかもしれません。


革のダイヤモンド。
その強さ、しなやかさは1年経っても全く変わりありません。

これからも大事に使い続けようと思います。

おまけ:ヌメ革小銭入れ10ヶ月目


こちらは無印良品のヌメ革小銭入れです。
すっかり香ばしい色に変わりました。


普段カードを入れているので、露出していない内側はまだ若干色が薄いですね。
エイジングが遅いようです。


小銭入れなんですが、基本的にカードだけで小銭は入れていません。
そのおかげか黒ずみなどの汚れはあまりありません。


こちらもコードバン長財布同様、細かい傷がついています。
まれに濡れた手で触ってしまうこともあったためか、ムラのような箇所も見受けられます。

無印良品の品質も中々のもので、革の変化を除く劣化は感じられません。
万双と比べてしまうと随所に作りの甘さこそありますが、それは耐久性とは無関係ですからね。

こちらも大切に使っていきます。

今日のぐうの音

やっぱり定点観測で記録しておいてよかったと思います。
毎日持っていると気づきませんが、徐々に変化しているんですね。

革がお好きな方は、せめて購入時だけでも写真に収めておくことをオススメします。
後から楽しめること間違い無し!

・・・購入から1年も経つのかと思うと感慨深いですね。
ヌメ革は変化が早いのでもうすっかり別物になっています。

しかし、コードバンはまだまだ。これからが楽しみです。
今後も追って報告するのでどうぞお楽しみに。

▲月に一回、このシュークリームを薄く塗っています。

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